No.20 年齢別に見る女性のお口の変化
女性の一生、そのライフステージには、「女性ホルモン」が深く関わっています。 そして、お口の健康(歯周病、ドライマウスなど)にも影響していることが明らかになってきました。
年齢別に起こりやすい女性のお口のリスク
思春期
- むし歯
- 思春期性歯肉炎
思春期の女子は月経も始まりホルモン量が急激に増加し、歯肉炎を起こしやすい時期。
青年期
- むし歯
- 妊娠性歯肉炎
特に妊娠中は歯肉炎に加え、食事回数の増加、胃液の逆流によりむし歯が発生しやすい。
壮年期
- ドライマウス
- 根面(こんめん)う蝕
- 歯周病
- 口臭
女性ホルモン減少の影響でだ液の分泌量が減り、ドライマウスになると考えられている。 根面う蝕(歯の根の露出した部分にできるむし歯)、歯周病、口臭に注意が必要。
老年期
- 骨粗しょう症
- 歯周病の重症化
閉経による影響で骨密度が減少すると、歯を支えているアゴの骨にも影響を及ぼし、骨を溶かす病気である歯周病も重症化しやすいと考えられている。
このように女性ホルモンの量は女性のお口の状態に深く関わっています。 女性が生涯元気でいるために、自分のからだと上手につき合いましょう。
だ液の減少を防ぐためにできること
お口の状態を健康に保つためには、だ液の働きが欠かせません。
次のことに心がけて、だ液の減少を防ぎ、お口の健康を保ちましょう。
●水分をこまめに補給する。
●食事の時に噛む回数を増やす。
●カラオケを楽しむ。
●だ液腺のマッサージ
耳下腺をマッサージすることで、サラサラだ液がつくられます。
耳下腺をマッサージする方法
- 人差し指から小指までの4本の指を、耳下腺のある両頬にあてる。(耳下腺の位置は、イラスト参照)
- ゆっくり優しくグルグル回して、マッサージします。(5~10回転位を、1日2~3回行うとよいでしょう。)